- ソムタムとは
- ソムタムの本格レシピと作り方
- ソムタムの種類を約20種紹介
この記事では上記のことを解説していきます。
ソムタムは日本語で表すと【タイ風パパイヤサラダ】です。
日本で最も有名なタイサラダ料理。
タイ、日本に関わらず、タイ料理屋には必ずあると言ってもいいのではないでしょうか。
食べたことあるよという方も多いはず。
逆にこの記事を見ているということは、今から初めて食べるよなんて方もいますよね?
実はソムタムには大きく分けて2種類の味付けがあります。
この記事前半ではソムタムの基本解説
中盤にてソムタムの本格レシピと作り方の紹介。
後半ではソムタムの種類を約20種紹介していきます。
ちょっと長くなってしまったので、時間のない方は気になったところに目次から飛んでみてください。
さぁ、それではいきましょう!!!
タイ食堂におけるソムタムについての記述となります。
タイ料理【ソムタム】基本をわかりやすく丁寧に解説
カタカナ表記 | ソムタム |
---|---|
タイ語 | ส้มตำ |
辛さ | |
クセ |
ソムタムとは
- ソム→酸っぱい
- タム→叩く
ソムタムとは日本語で【タイ風パパイヤサラダ】となります。
ソムタムはタイやラオスでよく食べられている料理です。
基本的には青パパイヤを使用しますが、青パパイヤ以外を使用したソムタムも存在します。
辛さ・塩っぱさ・酸味、甘味を同時に楽しめるタイを代表するサラダです。
ソムタムを作る際は「クロックマーイ」と呼ばれるタイの料理用の木臼を使用します。
もしくは簡単にクロックソムタムとも。
クロックヒン(タイ料理用の石臼)もありますが、かなり重たく、ソムタム向きではありません。
例えば以下の使い分けをします。
- クロックマーイ(木臼)→ソムタム(優しく叩き、混ぜるのに便利)
- クロックヒン(石臼)→タイカレーのペースト(強く叩くのに便利)
クロック内で食材を叩きながら、調味料を足し食材に味を入れていきます。
クロックマーイがソムタムに向いている理由は、一般的に青パパイヤは食感がしっかりしている方が美味しいとされているからです。
クロックヒンで叩くと、青パパイヤが柔らかくなりすぎてしまいます。
基本の食材
ソムタムに使用する基本食材は以下の通りです。
- マラコー→青パパイヤ
- マクアテート→トマト
- グラティアム→ニンニク
青パパイヤ
ソムタムの主役であるのが青パパイヤです。
青パパイヤの「ボリボリ」とした食感が美味しさの秘密。
調理時に叩きすぎて、柔らかすぎるソムタムはNGです。
そして、実は青パパイヤを使用しないソムタムも意外と多くあります。
その際、青パパイヤの代わりに様々な食材が入れることになります。
例えば、
- タムポンラマーイ→果物のソムタム
- タムカオポート→とうもろこしのソムタム
- タムテン→きゅうりのソムタム
- タムトゥア→ナガササゲのソムタム
といった感じです。
記事後半でソムタムの種類を紹介していきます。
トマト
タイ人はソムタムに必ずトマトを入れますが、なぜか食べない方も多いです。
クロックで潰した際に出るトマトの汁が、ソムタムには絶対に必要らしいです。
トマト本体は食べないのに。
ニンニク
ニンニクを入れることで香りと食欲が増し、全体的に濃厚になります。
その他野菜(レシピ次第)
ソムタムには基本食材以外にも様々な食材を入れます。
その一例が以下の通りです。
- ガラムプリー→キャベツ
- キャロッ(ト)→人参(タイ英語)
- トゥアファクヤーオ→ナガササゲ
上記の野菜以外にも店によって様々な野菜が入ります。
基本の調味料
ソムタムに使用する基本の調味料は以下の通りです。
- ナンプラー→タイの魚醤
- ナムターンピープ→パームシュガー
- マナオ→タイライム※食材でもある
食べ方
- カオニャオ→もち米
- ガイヤーン→タイ風焼き鳥
ソムタムとカオニャオ(タイのもち米)を合わせて食べるのがおすすめ。
ソムタムを注文すると
アオ・カオニャオ・マイ?(カオニャオ要りますか?)
と、必ず聞かれますので、ダイエット中でなければ注文するのがオススメ。
そして、もう一つ。ソムタムはガイヤーン(タイ風焼き鳥)とも非常に相性がいいです。
ソムタムを食べる際は、ぜひガイヤーンも一緒に頼んでみてはいかがでしょうか。
ソムタム・カオニャオ・ガイヤーンは、同じ屋台で売っていることも多いです。
ソムタムの本格レシピと作り方
ここからはソムタムの本格レシピと作り方を紹介していきます。
今回は日本人にも食べやすく人気の「ソムタムタイ」のレシピです。
ただ正直、ソムタムはタイ料理屋で食べるのがオススメ。
レシピ
- 青パパイヤ細切り:1〜2掴み
- トマト(中):4個
- タイのライム:2.5個
- ナンプラー:大さじ2杯
- パームシュガー:大さじ1杯
- 乾燥海老:お好み
- ニンニク:6〜7個
- 唐辛子:お好み
- 炒りピーナッツ:お好み
- ナガササゲ:お好み
作り方
- クロックマーイを使用し、唐辛子を叩き、潰していきます。
- ニンニク入れ、叩いていきます。
- ナガササゲを入れ、叩いていきます。
- パームシュガーとナンプラーにマナオを入れて味付けし、混ぜ合わせます。
- トマトを入れ、叩いていきます。
- 青パパイヤ(細切り)を入れ、混ぜ合わせます。
- ピーナッツと乾燥海老を入れ、混ぜ合わせます。
- 味見して、味を整えて完成です。
先にパームシュガーとナンプラーにマナオは、別器で混ぜ合わせておき途中で入れてもできます。
- 固い食材から入れて、順番に潰していきます。
- 青パパイヤはあまり叩かず、混ぜ合わせるようにします。
- 叩きすぎると青パパイヤの食感がなくなってしまします。
種類(ソムタムタムタイ系)
ここからはソムタムの種類を紹介していきます。
ソムタムの味付けは大きく分けて【2種類】です。
- ソムタムタムタイ系
- ソムタムプープラーラー系
まずは日本人にも食べやすい【ソムタムタムタイ系】から見ていきましょう。
ソムタムタムタイ(タムタイ)
ソムタムの基本食材+ピーナッツ+干しエビ=ソムタムタイ
ソムタムタムタイがタムタイ系の基本形になります。
基本の食材にピーナッツと干しエビが追加したソムタムです。
タイ人はソムタムタムタイのことを、省略して「タムタイ」と呼びます。
辛さはレシピ次第ですが、辛くないソムタムを作りやすいです。
プラーラーとソムタムプー(魚の発酵調味料)が入っていないので、お腹を下すこともあまりありません。(後述)
クセなく日本人や欧米の方にも食べやすいソムタムの王道ですので覚えておきましょう。
おそらく日本のタイ料理屋で最も目にするソムタムとなります。
ソムタムカイケム
- カイケム→アヒルの塩漬け玉子
ソムタムタムタイ+カイケム=ソムタムカイケム
ソムタムカイケムとは、ソムタムタムタイにカイケム(アヒルの塩漬け玉子)を足したソムタムになります。
タイのソムタム専門店では必ずあるソムタムです。
カイケムは独特の食感と風味のある食材ですが、ソムタムと合わせると一気に食べやすくなります。
カイケムは苦手だけど、ソムタムカイケムは食べられるという方も少なくないはず。
タムポンラマーイ
- ポンラマーイ→果物
ソムタムタムタイ ー 青パパイヤ +フルーツ=ソムタムポンラマーイ
ポンラマーイとはフルーツのことです。
タムポンラマーイは、ソムタムタムタイの青パパイヤをフルーツに置き換えたソムタムです。
ソムタムポンラマーイに入れるフルーツの一例は以下の通りです。
- サリー→梨
- アップン(タイ英語)→りんご
- アングン→ぶどう
- へウ→シログワイ(英語ではWater Chestnuts)
- カオポート→とうもろこし
フルーツ盛りだくさんで、さらにピーナッツも入るので栄養もありそうですね。
ここで注目したいフルーツで「へウ(แห้ว)」というフルーツがあります。
- 英語:Water Chestnuts
- 日本語:シログワイ
シャクシャク食感で、みずみずしくないリンゴと栗を合わせたような味です。(ディスってないですよ)
もしタイで見かけたら、ぜひ試しに食べてみてください。(僕は苦手ですが。)
タムカオポート
- カオポート→とうもろこし
ソムタムタムタイ ー 青パパイヤ +とうもろこし=タムカオポート
タムカオポートとはソムタムタムタイの青パパイヤをとうもろこしに置き換えたソムタムです。
タムタイなので乾燥エビ・ピーナッツはそのまま入っています。
とうもろこし好きにはぴったりのソムタムです。
タムコームーヤーン
- コームーヤーン→豚トロ焼き
ソムタムタムタイ +コームーヤーン=タムコームーヤーン
コームーヤーンとは【タイ風豚トロ焼き】のことです。
そしてソムタムコームーヤーンとは、ソムタムタムタイにコームーヤーンを合わせたソムタムとなります。(ただしプラーラー版もあり)
コームーヤーンは脂身が多く、濃厚なだけにソムタムの酸味ととてもよく合います。
ちなみにコームーヤーンはソムタムだけでなく、ヤムサラダにしても非常に美味しいです。ヤムサラダにするとヤムコームーヤーンとなります。
タムコラート
- コラート→イサーン地方とバンコクの間にある地域の名前
- ソムタムタムタイ +プープラーラー=ソムタムコラート
- ソムタムタムタイの特徴である干しエビとピーナッツ入り
- ソムタムプープラーラーの特徴であるプープラーラー入り
タムコラートは、コラート(地方の名前)でよく食べられるソムタムです。
ただし今ではバンコクの食堂でも提供されるほど一般的なソムタムになりました。
ソムタム界においては異質で、ソムタムプープラーラー味とタムタイ味の中間にある味です。
コラートに住む方々は、プープラーラーの強烈な匂いとタムタイの甘すぎる味付けが苦手で、このような中間的なソムタムが生まれたのだとか。
種類(ソムタムプープラーラー系)
タムプープラーラー
プープラーラーの特徴
- プー(ソムタムプー)→ソムタム用の塩漬け蟹
- プラーラー→イサーン風魚の塩辛
- プリック→唐辛子
ソムタムの基本食材+唐辛子+ソムタムプー+プラーラー= ソムタムプープラーラー
ソムタムの基本食材に、プラーラー(小魚の発酵調味料)とソムタムプー(ソムタム用の塩漬けしたサワガニ)が使用されます。※「ソムタムプー」は正確にはプーサメーという。
ソムタムプーとプラーラーが味の柱になり、あのインパクトのある強烈な味と香りになります。
味も香り共に日本人には、あまり好まれないソムタムかもしれません。
好きな人はとことん好きですが、嫌いな方は匂いすらダメといった感じです。
そしてとにかく辛いので、辛いのが苦手な方は必ず注意しましょう。
お腹を壊しやすいタイ料理の代表格です。
食べる際は十分に注意してください。
プリック(唐辛子)
タムプープラーラーには欠かせないのが唐辛子。
タイ食堂やタイ屋台だと、通常は4本程の唐辛子を入れます。
辛いのが苦手な方は注意しましょう。
ただし、「辛くなくして」と注文しても多少辛いことが多いです。
プープラーラーには注意
ソムタムタムタイと比べてお腹を壊す可能性があるのは、圧倒的にタムプープラーラです。
ソムタムプー、プラーラー共に発酵させた食材なので注意が必要です。
マジで、タイ人でもよくお腹を壊しますので気をつけましょう。
少しでも異変を感じたら食べないことです。
タムラーオ
- ラーオ→ラオス(国名)
- トゥアファクヤーオ→インゲン
タムプープラーラ ー ソムタムプー+トゥアファクヤーオ=タムラーオ
タムラーオとは、ラオスのソムタムという意味。
タムプープラーラからソムタムプーを抜き、ナガササゲを足したソムタムです。
そして野菜類しか入りませんので、ソムタムの中でも最も安価なソムタムになります。
タムスア
タムプープラーラ+カノムチーン(米粉麺)=タムスア
タムスアとは、ソムタムプープラーラ味にカノムチーン(タイ風そうめん)を足したソムタムになります。
カノムチーン入りソムタムなのか、ソムタム入りカノムチーンなのかは正直、微妙なところ。
青パパイヤとカノムチーンの比率は店によって異なります。
カノムチーンメインの店もあれば、青パパイヤメインの場合もあります。
タイサラダ屋さんには、カノムチーン以外にもタムスアの麺を選べることもあります。
- タムスアセンゲーオ→海藻麺(ガラスのように透明な麺)
- タムスアセンママー→インスタント麺ママー
タムトゥア
トゥアファクヤーオ→インゲン
タムプラーラー ー 青パパイヤ+インゲン=タムトゥア
タムトゥアとはソムタムプープラーラーの青パパイヤをナガササゲに代えたソムタム。
普通のソムタムの食感が「ボリボリ」だとすると、タムトゥアは「キョリキョリ」といった食感になります。
インゲンなので当然ヘルシー。タムトゥアの方が、通常のソムタムより好きだと言うタイ人も多いです。
タムテン
- テンクワー→きゅうり
タムプラーラー ー 青パパイヤ+きゅうり=タムテン
タムテンとは、ソムタムプープラーラーの青パパイヤをきゅうりに代えたソムタム。
食感は普通のソムタムには負けますが、軽くてさっぱり食べやすいです。
食欲がない時はタムテンでさっぱり「キュリっ」と。
タムマムアン
- マムアン→マンゴー
ソムプープラーラー ー 青パパイヤ+マンゴー(未熟)=タムマムアン
ソムタムプープラーラーから青パパイヤを未熟な酸っぱいマンゴーに代えたソムタム。
上の写真はソムタムタムタイ味になっていますが、基本的にはプラーラー味であることが多いです。
非常に酸っぱいので、酸っぱいマンゴーが苦手な方にはお勧めできません。
日本人にはあまり人気がないのですが、タイ人には非常に人気の高いソムタムでもあります。
タムライブア
- ライブア→ハスの茎
ソムプープラーラー ー 青パパイヤ+ハスの茎=タムライブア
青パパイヤをハスの茎に置き換えたソムタムです。
ハスの茎はレンコンのような穴がいくつもあり、独特のシャキシャキ食感を持っています。
マイナーで少し高価なソムタムですが、日本人でも好きな方は多いです。
タムクンソット
- クン→海老
- ソット→新鮮
ソムタムプープラー+生海老=タムクンソット
タムクンソットとは、ソムタムプープラーラーに生海老をトッピングしたソムタムの事です。
トロリとした濃厚な海老と青パパイヤを一緒に食べると、パパイヤ自体が濃厚になったのか錯覚します。
見かけた際は挑戦してみて下さい。
ただしタイで食べる生モノなので、衛生面ではご自身でご注意ください。
その他、生海老を使用したタイサラダ料理としてクンチェーナンプラー(タイ風生海老刺身サラダ)があります。
タムムークロップ
- ムー→豚
- クロップ→カリっとした様子
- ムークロップ→カリカリ豚
ソムタムプープラーラー+カリカリ豚=タムムークロップ
タムムークロップとは、ソムタムプープラーラーにムークロップ(カリカリ豚)を合わせたソムタムです。
ダイエットには向かないですが、非常にジューシーでソムタムとも相性抜群。
まさにソムタム界のカロリー王子と言っても過言ではないでしょう。
タムパー
- カノムチン→米粉麺
- ノーマーイ→たけのこ
- ホイチェリー→ジャンボタニシ
- パックグラチェー→ミズオジギソウ
- トゥアファクヤーオ→インゲン
- パー→森
ソムタムプープラーラー+ノーマーイ+ホイ=タムパー
タムパーの「パー」とは「森」という意味です。
「タムパー」だけ名前のつけ方がオシャレなのは気のせいでしょうか。
使用する食材の種類の数で考えると、おそらくソムタム界トップクラス。
特にタイ人に非常に人気あるソムタムです。(つまり日本人には……)
おそらく食材が多いので、豪華な感じがするからでしょう。
タイのたけのこは匂いに癖があるのですが、プラーラーでかき消されて丁度いい筍(タケノコ)の食感のみが残ります。
ホイチェリーと呼ばれる「ジャンボタニシ」も使用します。
ホイチェリーはコリコリと食感がとてもいいです。
しかしタムパーはオシャレな名前に反して、見た目があまり綺麗じゃないのが弱点。
ちなみに「パー」とつくタイ料理・食材は他にもたくさんあります。
- ムーパー(いのしし)
- ゲーンパー(森の幸カレー)
- カノムチーンナムヤーパー(森の幸入りタイ風そうめん)
その他のソムタム
様々な種類のソムタムを紹介してきましたが、タイにはまだまだたくさんのソムタムが存在します。
タイ旅行の際、見かけたら挑戦してみてください。
- タムホイドーン→貝の漬物
- タムホイチェリー→ジャンボタニシ
- タムクンパオ→タイ風海老の炭火焼き
- タムルアムミット→具材全部入り
タイ料理【ソムタム】タイ風パパイヤサラダのまとめ
ソムタムをいくつもご紹介してきましたが、まだまだ紹介しきれていない多くのソムタムが存在します。
トウモロコシとカイケムを合わせた「タムカオポートカイケム」のように食材を合わせていくこともできます。
また、日本独自の食材でソムタムに合う食材も必ずあると思います。
その食材が何なのかはまだわかりませんが、ソムタムマニアの方、いつかきっと宜しくお願いします。
(2024/11/21 03:24:50時点 Amazon調べ-詳細)